【初心者向け】弓道はマナーが技術より大事!指導者がいなくても困らない基本作法3選

「教本を読んで勉強しなさい」「自分で調べなさい」
弓道の世界では、指導者がいない環境で、そう言われて困っている中高生や初心者の方がたくさんいると思います。
特に、指導者がいない環境で陥りやすいのが、『今、必要ない知識』を先に仕入れて混乱してしまうことです。その結果、せっかくの弓道の楽しさが半減し、モチベーションが下がってしまうことも少なくありません。
このブログ『トンヌラの弓道』は、あなたがマナーの本当の意味を理解し、安全と上達のための正しい心構えを身につけるための「道標」となることをお約束します。
この記事では、弓道歴30年、そして中学校の地域部活動指導員として長年初心者を見てきたコーチ「トンヌラ」が、次のことをお伝えします。
- なぜ弓道では「マナー」が技術より優先されるのか?
- 指導者がいなくても困らない、道場での【基本作法3選】
- 弓道場での最も丁寧な儀式「神拝(二礼二拍手一礼)」の正しい手順
マナーはあなたの弓道の土台です。ぜひ最後まで読んで、今日から安心して練習を始めましょう!
なぜ弓道場では「マナー」が技術より重要なのか?
「弓道はマナーが厳しい」という話を聞いたことがあるかもしれません。面倒な作法だと感じる人もいるかもしれませんが、弓道におけるマナーは、あなたの命と、あなたの弓道の未来を守るために、絶対に必要なルールです。
指導者がいない環境だからこそ、これらのマナーの「意味」を正しく理解し、自分で実践できるようになりましょう。
マナーは「安全管理」と「集中力」を高める
マナーが技術より優先される理由は、主に2つあります。
- 命を守る、安全管理のルールであること
- 弓道で使う弓と矢は、一歩間違えれば人命に関わる凶器になり得ます。例えば、矢を人に向けてはいけない、弓を足で跨いではいけない、といった作法は、安全を確保するための絶対的なルールです。マナーを守ることは、あなた自身と、周りの仲間の命を守ることにつながります。
- 上達に必要な「集中力」を維持すること
- 道場全体の集中が乱れると、事故につながりやすくなります。私語を慎む、人の射(い)に口出ししないといったルールは、道場にいる人全員が最高の集中状態を保ち、練習の質を落とさないためのものです。マナーを守ることは、あなたの「上達の効率」を高めます。
弓道は、ただ矢を的に当てる技術だけではありません。道具や場所、そして一緒に練習する仲間への「敬意の心」を形にしたものがマナーです。
これだけは覚えよう!道場での基本作法3選
ここでは、弓道場に入ったらまず実行に移すべき、基本中の基本となる3つの作法を、「なぜそうするのか」という理由とともにお伝えします。
道場での「礼の仕方」—三段階の礼を使い分ける
弓道場における「礼」には、状況や相手への敬意の度合いに応じて使い分ける三種類の形があります。初心者の皆さんがすぐに覚えられるよう、私は以下の3つの深さで指導しています。
| 礼の深さ | 状況 | 動作のポイント |
|---|---|---|
| 深い礼 | 神棚や的に対する最敬礼。道場への入退場時など。 | 上体を最も深く倒す(約45度)。最大の敬意を示す。 |
| 礼 | 師範や先生への挨拶、特別な指導を受けたときなど。 | 上体を中程度に倒す(約30度)。「深い礼」と「浅い礼」の中間。 |
| 浅い礼 | 仲間との日常の挨拶、すれ違い時、会釈など。 | 上体を軽く倒す(約15度)。最も簡略的な挨拶。 |
道場への入退場では、必ず入り口で立ち止まり、神棚(上座)に向かって深い礼を行います。「練習させていただきます」「ありがとうございました」という感謝の気持ちを込めて行いましょう。
【重要】毎日の「神拝」手順(二礼二拍手一礼)
練習の始まりと終わりなどに行う「神拝(じんぱい)」は、道場に祀られている神様や弓の神様に、今日一日の安全と上達を祈願する、最も丁寧な儀式です。この作法は、神社参拝と同じ「二礼二拍手一礼」が基本です。
- (1)一揖(いちゆう):全員が揃った後、軽くお辞儀(浅い礼)をします。
- (2)二礼(にれい):深い礼(約45度)を、ゆっくりと二回繰り返します。
- (3)二拍手(にはくしゅ):両手を胸の前で合わせ、右手を少し下にずらしてから二回拍手し、両手を合わせて祈ります。
- (4)一礼(いちれい):再度、深い礼を一回行います。
- (5)一揖(いちゆう):最後に、軽くお辞儀(浅い礼)をします。
この作法を覚えておけば、指導者がいない環境でも、日々の練習を正しく始めることができます。
道場での「言葉遣い」—集中力を守る配慮
道場では、多くの人が集中して練習に取り組んでいます。あなたのちょっとした行動や言葉が、他人の集中を乱し、ひいては危険につながることを理解しましょう。
- 私語を慎む:
射位(弓を引く場所)の近くや、控えの間にいるときでも、大声での私語は控え、特に弓を引いている人の集中を妨げないようにしましょう。話す必要がある場合は、最小限の声で簡潔に済ませるのがマナーです。
- 「です・ます」を使う:
たとえ友達同士であっても、道場という公の場では、丁寧な言葉遣い(「〜です」「〜ます」)を意識しましょう。これは、お互いへの敬意を表す行為であり、道場全体の秩序を保ちます。
弓具の取り扱いと置き方—安全と敬意の証
弓と矢は、あなたの相棒であると同時に、扱いを間違えれば非常に危険な道具です。作法は、道具を大切にし、事故を防ぐための絶対的なルールです。
- 矢先(やさき)を人に向けてはいけない:
矢を持つときは、矢先が絶対に人の方を向かないように常に注意を払います。矢を運ぶときは、羽の方(筈)を前にして持つなど、持ち方を工夫しましょう。
- 弓具を跨がない:
弓や矢、弽(ゆがけ)といった道具を足で跨ぐのは厳禁です。これは道具への敬意を示すとともに、道具を傷つけないための基本的な扱いです。
- 休憩時の正しい置き場所:
弓を立てかけるときは、必ず人が通らない壁際に、倒れないように安全に置きます。床に置く場合は、人が踏まない場所に、丁寧に寝かせましょう。
まとめ:マナーをマスターして、質の高い練習をしよう
本日は、弓道場で最も重要な「基本作法」について学んでいきました。
弓道では、このマナーが安全管理であり、あなたの集中力や上達の質に直結します。今日からぜひ、この3つの基本作法を意識して道場に立ってみてください。
本日の記事のポイント
- 弓道におけるマナーは、技術より優先される「安全管理」と「敬意」のルールです。
- 礼は「深い礼」「礼」「浅い礼」の三段階を意識して使い分けましょう。
- 神拝は「二礼二拍手一礼」の手順を間違えないようにしましょう。
- 弓具の取り扱いは「矢先を人に向けない」「道具を跨がない」など、命に関わるルールとして厳守しましょう。
次のステップ:迷子にならないための準備をしよう!
基本的なマナーが身についたら、いよいよ弓道を始める上で不安になる**「費用」**の問題を解決します。
次回の記事では、弓道を始めるのにいくらかかるか、そして高額な道具をどのタイミングで買えば良いのかを、初心者の予算に合わせて解説します。引き続き、あなたの弓道ライフをサポートさせてください。
